ベンチャー企業ではたらく男のブログ

社内ブログにおけるトラックバックの重要性

ProjectKさんの、イントラブログに関するここ最近のエントリは素晴らしい。

イントラブログの導入目的（ENIGMA VARIATIONS）

イントラブログという修練場（ENIGMA VARIATIONS）

読み手の感性（ENIGMA VARIATIONS）

特に「読み手の感性」における次の文章には、社内ブログにおけるトラックバックの重要性を認識させられた。

そして、内容は何でも良いのだが、書き手にはぜひやってほしいことはある。
それはトラックバックを行うことだ。トラックバックをするというのは、他人の意見に対し、自分の意見を書くということである。つまり、上で書いているような「読み手の感性」を表現するということでもある。

実はTiariにはトラックバック機能はない。（先日、人にトラックバックする機能はつけたばかりだが）

早速、日記にトラックバックできる機能をつけよう。

そんなわけで土曜の早朝からプログラミング。

CSRと社内ブログの関係

けれども日本の会社には、それを実現するうえで大きな障害が横たわっている。それは、良きにつき悪しきにつけ個人を表に出さない文化である。わが国では「仕事は組織でするものだ」という大原則があり、それによってでる杭は打たれ、自分を表に出すことは戒められてきた。

これは社内ブログ普及における日本型組織の課題に関する文章、、、ではない。

実は、日経新聞(2005年1月4日)の広告記事「前面にでる”個のプロ意識”がＣＳＲの基盤」からの抜粋である。記事の趣旨は「組織の中に埋没し匿名で働いていることが、組織内で不正が行われる原因の一つである。社員が個人として働くことで社会的に責任のある行動をとるようになる。」というものだ。

社内ブログ/SNSが活用される企業風土と、社会的責任をまもる企業風土は共通するものがあるのではないかと思う。「個人が表に出る企業文化」を「社員個人が自律的に情報発信し、社員個人の意見や活動がフィーチャーされる企業文化」と考えれば、これはまさに社内ブログ/SNSが活用される企業文化と一致する。

ＣＳＲに取り組む企業は、まずは社内ブログを導入してみてはいかがだろうか。社内ブログを活用する企業風土作りを通して、ＣＳＲの基盤作りが実現されるのではないだろうか。

企業内ＳＮＳに必要な機能は？

インターネット上のＳＮＳと企業内ＳＮＳでは目的が異なる。

・インターネット上のＳＮＳの目的
　a.既存の人間関係の強化
　b.ユーザー同士のマッチング（同好の士を探す、など）

・企業内ＳＮＳの目的
　c.社員全員の一体感や信頼感の醸成
　d.知識共有（日常的な気づき、社員個人のノウハウの共有）

（以上は私見である。その他にも色々あるだろうが、それぞれ二つにとどめる）

目的が変われば、おのずとツールに必要とされる機能が異なる。

インターネットSNSでは、ユーザー同士の関係性の管理（友達登録）やそれに基づくアクセス制限が可能である。ポータル画面には、友達の新着日記や参加しているコミュニティの新着発言が表示される。つまり、ユーザーが関心のある情報のみを提示することがポータルの目的である。

一方、企業内ＳＮＳにおいては、発信された情報はより多くの社員と共有すべきであり、「友達」以外の閲覧を制限する必要はない。また、ポータル画面には、他の社員が発信した貴重な情報を如何に見落とさないか、という工夫が必要とされる。

以上のような考え方に基づいて、Tiariのポータル画面は設計されている。

【参考】
新着記事をフォローしやすくする工夫＃１
ポータルページへの機能追加
投票機能

社内のコミュニティツールとしてSNSは相応しいか

イントラブログ〔社内ブログ〕にSNS〔ソーシャルネットワーキングサイト〕は必要？〕

でも私は社内にSNSは必要と思えないのです。理由は単純です。

　友達（今回の場合はイントラなので社員）が多い方が「善（よし）」とするシステムに疑問を感じるのです。

　単なる社内での人気者が目立つ可能性があるのです。それは会社には必要あるのでしょうか？

　会社が求めているのはナレッジシェアによる生産性のアップがメインであって、友達の多いかどうかは会社には関係がないのです。

さすがブログマン、宇宙人だけあって、１歳４ヶ月の赤ちゃんなのに素晴らしい洞察力です。

SNSの定義として、「ユーザー間の関係性の登録が可能」（つまり友達登録できる）とするならば、社内のコミュニケーションツールがブログではなくＳＮＳである必要はないかもしれません。

ブログマンが指摘するように、社員は「社内で友達の数がどれだけ多いか」ではなく、「どれだけ情報を発信しているか」で評価されるべきです。

また、極論すれば社内SNSの目的は「社員全員が友達」という状況を目指すことだと私は思っています。社内のコミュニティツールにおいて、友達である・友達でないと区別し社員が友達として登録した社員以外への情報の公開を制限することについては、私も違和感を覚えます。

ただし、社員数が一万名を超えるような規模の大企業では、社内コネクションが円滑に仕事を進める上で重要だったりするケースもあります。（そのような企業では、社内接待があったりします。社内調整、なんて言葉が日常的使われます。）一万名を超えれば、イントラとはいえ社会です。一般社会と同様の人間関係の力学が発生します。

大企業においては、SNSで社員間の関係性が明らかになることで、それまで非公式に存在していた部門を越えたコミュニケーションパスが可視化・表面化されることで公式化し、部門間の意思疎通が図りやすくなる、という可能性があります。

Tiariには友達登録機能はありません。今後も実装する予定はありません。
社員同士が、お互いに相手の紹介文を投稿する機能は、有効かもしれないと思っています。コーチングにおけるアクナレッジメントにつながるからです。

ちなみに、私はSNSの定義を「組織内のソーシャルキャピタル形成を促すツール」と広くとらえています。その定義ではブログとブログポータルで構築した社内ブログもSNSとなります。

社内ＳＮＳでクリップアートを共有

プレゼン資料づくりで以外と手間がかかるのが、クリップアート探しだ。
ロイヤリティフリーの素材集などを利用しているが、業界固有のテーマに即した素材を見つけるのに手間がかかる。

使える素材を見つけたら、タグを付けて共有できる機能が社内ＳＮＳにあれば、便利かもしれない。

知識創造活動はフラジャイル

今、ナレッジ・イネーブリングという本に、社内ブログ/SNSの本質と思われる一文があった。
「知識創造とは人間同士の関係性の産物であり、よい人間関係が存在しなければ、いくらSECIモデルの重要性がわかったところで、実行に移すことはできないのである。」

社内ブログ/SNSの導入目的は各社各様だと思われるが、目的達成のために必ず通過しないといけない共通プロセスとして「よい人間関係の構築」があるのだ。

また本書によると、「知識創造活動はフラジャイル（取り扱い注意）である。」ということだ。まさしくその通りだと思う。

社内ブログ/SNSの機能設計、UI設計においては、人間心理の機微に十分配慮しなければならないと考えている。例えばSNSでよく見られる「最終ログイン時間の表示機能」は、ユーザーによっては「監視されているようでいやだ」と感じ、ログインから遠ざかる可能性がある。

社内ブログ/SNSのコメントや足あとから社内の人間関係を分析するサービスがあるようだが、利用者心理への影響が気になるところだ。

SNSやブログのポータル画面について考えてみた

Gデザインはタイトル行二並行して項目行が並ぶ「横」のデザイン、Mデザインはタイトル列の並列に項目行が並ぶ「縦」のデザインである。

Mデザインはタイトル列が余分なスペースを消費し、Gデザインのほうが少ないスペースで多くの情報を表示できる。

しかし、限られたスペースに情報を詰め込むことを優先し、GデザインだけでUIを構成すると、画面全体のデザインが単調になってしまう。
結果として、画面の構造と情報のカテゴリを直感的に把握しにくくなり、ユーザービリティが著しく損なわれる。

GデザインとMデザインを組み合わせた画面レイアウトが望ましい。

コーチングの手法とイントラブログ

社内ブログの記事を読んで、ははあなるほどと思っても、うまく言葉にしてコメントを投稿できない時がある。
そんな時のために、投票機能を作ったのだが、書き手としてはやはりコメントをもらうほうがうれしいはず。

コメントの文章に悩んだら、コーチングでいうバックトラッキング（オウム返し）という手法が応用できるかもしれない。

コーチング・マネジメント

相手が使っているキーワードを伝え返したり、話の最後の部分をもう一度繰り返したりします。例を挙げると次のようになります。

相手：「最近、やる気を失っているんですよ」
あなた：「やる気を失っているんだ」

相手：「とにかく思い切りやりたいんです」
あなた：「思い切りだね」

（多用すると逆効果かもしれないが。）

社内ブログ上でのコミュニケーションでは、お互いを肯定しあうことで信頼関係がはぐくまれる。「そうだよね、わかるわかる」という相手を肯定する気持ち、理解しているという気持ちを上手に伝えることが重要だ。

社内バーと社内ブログ

組織内の人間関係改善や情報交換の場を作るために、社内にバーやカフェを設置する例ってありますよね。
http://www.inte-its.co.jp/recruit/support/knowledge/real.html
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20040212sw81.htm

社内ブログは社内バーより低コストで作れます。

始めるのも止めるのも簡単です。

社内ブログの導入状況を分類する

社内ブログの導入状況は、「マイページの有無」と「ポータルページの有無」の二軸で分類すると良いと思う。

Fig.1 導入状況の分類

マイページが有る、というのは社員一人ひとりが自分のブログページを所有している状態だ。マイページが無いというのは、ひとつのブログを複数アカウントで共有している状態（チームブログ）、社長や管理職など一部の人間だけがブログを所有している状態を指す。

ポータルページとは複数のブログの更新情報を集約するページだ。

Fig.2 Tiariのポータルページ

また、ポータルページについては通知される情報の種類によって３段階に分類される。
[L1] 記事の新規投稿が通知される。
[L2] L1に加えて、参照数の多いブログの表示などユーザー全体の利用状況が集計される。
[L3] L1,L2に加えて、自分のブログへのアクセス頻度やエントリに対するコメント通知など、ユーザー毎に異なる情報が通知される。（パーソナライズされたポータルページ。マイポータル。）