今、ナレッジ・イネーブリングという本に、社内ブログ/SNSの本質と思われる一文があった。
「知識創造とは人間同士の関係性の産物であり、よい人間関係が存在しなければ、いくらSECIモデルの重要性がわかったところで、実行に移すことはできないのである。」
社内ブログ/SNSの導入目的は各社各様だと思われるが、目的達成のために必ず通過しないといけない共通プロセスとして「よい人間関係の構築」があるのだ。
また本書によると、「知識創造活動はフラジャイル(取り扱い注意)である。」ということだ。まさしくその通りだと思う。
社内ブログ/SNSの機能設計、UI設計においては、人間心理の機微に十分配慮しなければならないと考えている。例えばSNSでよく見られる「最終ログイン時間の表示機能」は、ユーザーによっては「監視されているようでいやだ」と感じ、ログインから遠ざかる可能性がある。
社内ブログ/SNSのコメントや足あとから社内の人間関係を分析するサービスがあるようだが、利用者心理への影響が気になるところだ。
やはり裏舞台は心理戦ですよね。
いかにいい意味での勘違いをさせるか・・・いかにファシリテーターを信用してもらうか・・・いかにやらされてる感を感じさせないか・・・いろいろ考え、いろいろ試して、いろいろ失敗しました。。。
投稿情報: Toggy | 2005-11-01 22:31
なるほど、おっしゃる通りですね。
良い人間関係なくして、良い情報共有は不可能ですね。
Toggyさんも言われているとおり、いわゆるファシリテーターとは別の業務を行う、調整役が必要なんでしょうね。
投稿情報: 大木豊成 | 2005-11-02 10:53
そうですね、ツールだけじゃだめで、演出が大切なんですよね。
ようは飲みニケーションが重要な理由と同じなんじゃないでしょうか。
社内SNSは良い人間関係の構築だけにターゲットを絞って、所謂「情報共有」は別のツールでもいいのでは?というのが僕の持論です。
投稿情報: 丹野 | 2005-11-02 13:24
「取り扱い注意」という表現は的を射ていますね。
SNS のようなものは利用を強制したり、「使うべきだ」
みたいな押し付けがあるとまったく意味を成さなくなりますね。
本当は行きたくないのに無理に連れて行かれた飲み会で
本音を言わないというのと同じだと思います(笑)
> 所謂「情報共有」は別のツールでもいいのでは?
以前丹野さんが「グループウエアとブログは一緒にならない
方がいい」と仰っていたのはこういう意味ですよね?
グループウエアはどちらかというと強制力のあるツール
なので「連絡」には有効ですが「会話」には向きませんね。
「良い人間関係の構築」には「カミングアウト」という
エッセンスが重要だと思うのですが、それはやはり
グループウエアよりブログや SNS の方がやりやすいので(^^)
投稿情報: tomoy | 2005-11-07 12:41
そうですね。二つ意味があって、
一つはtomoyさんご指摘の通り、グループウェアは「連絡」はむくが「会話」には向かない、そしてブログ/SNSはドキュメントの整理には向かない、ということ。
もう一つは、公式な場と非公式な場が両方あったほうがいい、ということ。利用方法を規定しない、社内ブログ/SNSが、非公式な場としてあったほうがよいのではないか、と。
投稿情報: 丹野 | 2005-11-08 20:46